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公演

聴覚障がい者向け 日本語字幕付きバリアフリー公演

この度、坊っちゃん劇場では、障害の有無等にかかわらず、舞台芸術を鑑賞できる機会を造成することを目的として、「日本語字幕表示バリアフリーサービス」を、本日、令和6年4月25日(木)より開始する運びとなりました。

これにより、聴覚障がい者の方にも、作品をご鑑賞いただけるようになると同時に、加齢性難聴でこれまで鑑賞が難しかった皆様にも舞台を楽しんでいただける環境が整いました。

 

本日は、日本語字幕お披露目公演ということで、松山聾学校の中学部、高等学部の生徒さん12名をご招待させていただきました。

また、この度の字幕製作にご協力いただきました 社会福祉法人 愛媛県社会福祉事業団の山口真司理事長から開演前にご挨拶いただきました。

山口真司理事長からは、

「2006年のオープン以来、全国的にも例のないオリジナル作品を上演する地域拠点型ミュージカル劇場として、愛媛県の文化振興に貢献されますとともに、子どもたちに、上質な舞台芸術の鑑賞機会を提供されるなど、社会貢献活動にも大いに尽力されており、深く敬意を表します。

昨年秋、坊っちゃん劇場 代表理事の越智陽一様から、前任の河野理事長に、劇場に字幕ビジョンを設置したので、これを活用して聴覚障がい者向けの日本語字幕を作成したい。その製作に、事業団に協力して欲しいというお話をいただきました。舞台芸術鑑賞のバリアフリー化に資する素晴らしい取り組みであり、聴覚障がい者への情報提供を大切な任務のひとつとしている私共事業団にとりまして、大変ありがたいお話でありました。

それ以降、愛媛県聴覚障害者協会、えひめ県難聴者連合会、愛媛県要約筆記サークル連絡協議会など、関係団体の皆様や、聴覚障がいの当事者、支援者の皆様のご協力もいただきながら、試作段階の字幕を鑑賞し、セリフだけではなく、声援や音楽、背景に流れる環境音なども文字化して欲しい、当方から様々な要望を申し上げましたところ、劇場のスタッフの皆様には、これに丁寧に対応していただき、大変熱心に字幕作成を進めていただきました。

私どもも、字幕の完成を心待ちにしておりましたが、いよいよ本日、お披露目の日を迎え、本当に嬉しく思います。関係の皆様、お一人お一人に心から感謝を申し上げます。今後、この字幕が大いに活用され、県内はもとより、全国の聴覚障がい者の方々が、本格的なミュージカルを気軽に楽しめる劇場として、親しまれることを期待しております。

私ども愛媛県社会福祉事業団では、県から委託を受け、障がい者アウトサポートセンターを運営しております。障がいのある方々の、文化芸術活動の支援に取り組んでおりますので、引き続き坊っちゃん劇場様には、お力添えを賜りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

松山聾学校の皆様におかれましては、こうした本格的な舞台芸術を見るのは、初めてという方も多いのではないかと思います。ぜひ、字幕とともに、出演者の皆さんの豊かな表情や躍動感溢れる動きにも注目していただき、2時間余りの公演を存分に楽しんでいただきたいと思います。そして、皆さんが、今後、芸術文化に親しむきっかけになれば幸いに思います。」

とご挨拶をいただきました。

日本語字幕は、キャストが話すセリフに併せて、左前方のモニターに表示されます。

キャストが話すタイミングで表示され、セリフだけではなく、声援なども表示されます。

 

 

字幕付き公演を観劇した 松山聾学校高等部2年生の芝野聡汰さんは「実際に観てみて、想像の10倍以上すごかったです。字幕があったらまた観たいです。」と感想を話してくれました。

 

坊っちゃん劇場では、国が定める「障害者文化芸術活動推進法」に則り、障害を持つ皆様の物理的・心理的障壁を取り除き、積極的な文化鑑賞活動が推進されるよう、関係団体・機関等の連携による取り組みを進めて参ります。

これからも、地域の皆様方に楽しんでいただける環境づくりを目指していきます。

 

日本語字幕表示バリアフリーサービスをご希望の方は、こちらのお問合せフォーム より、ご観劇希望日の1週間前までにお問合せください。

※ 座席のご準備等により、ご希望日に添えない場合がございます。お早めにご連絡いただけたらと存じます。